『遊☆戯☆王カードダス』
【発売日】
1998年【定価】
4枚100円※発売当時の価格
歴史
『遊☆戯☆王カードダス』は、遊戯王OCG発売前年の1998年にバンダイから発売されたトレーディングカードゲーム。”バンダイ版の遊戯王”や”遊戯王カードダス”等と呼ばれる事が多い。
ブースターパックやスターターデッキ等は存在せず、当時デパートやおもちゃ屋に設置されていたカードダス自販機のみでの販売となっていた。
1弾~3弾までの全3弾で、カードは全123種。
第2弾までは1998年と1999年発売分があるため、カードの裏面下部の年数表記が「BANDAI 1998 MADE IN JAPAN」と「BANDAI 1999 MADE IN JAPAN」のものが存在する。
対戦方法・ルール
対戦ルールは以下のようにカードに記載されていた。
▼カード記載のルールまとめ▼
①友達と同じ枚数のカードを用意し山札にする。
②自分の山札の上から5枚を引いて、手札にする。
③手札の中から1枚を選び、同時に出して戦闘開始。
④戦闘では、自分の攻撃力と、敵の守備力を比べる。
⑤攻撃力の方が高い場合は、敵のカードを倒せる。
⑥敵を倒しても、守備力が敵の攻撃力より低いと自分も倒れる。
⑦戦闘終了後、山札からカードを1枚引き、手札に加える。
⑧お互いの山札が無くなるまで、毎回これを繰り返す。
⑨最後に倒したカードの星の数を合計し、多い方の勝ち。
⑩魔法や罠、装備カードが手札の中にある場合、場に伏せて置くことができる。
⑪場に伏せた魔法、罠、装備カードは、戦闘中いつでも使うことができる。
⑫一度使った魔法、罠、装備カードは、捨て札になる。
⑬一方が先に山札がなくなっても、もう一方の山札もなくなるまでゲームは続行される。
上記の基本ルール以外にも、カード毎に「特別ルール」あり。
特徴
公式発表のルールは、前述の「対戦方法・ルール」でまとめたカード記載のものしか存在しないため、不完全な点が多く、非公式の大会や対戦などでは、ローカルルールが適用される事が多い。
特に、デッキ枚数の統一、同一カードの採用枚数制限、エクゾディア等の強力なカードの制限は、デッキ構築のレギュレーションとして設けられることがほとんどで、片方の手札が尽きた場合の戦闘方法、海馬や本田、武藤遊戯、シャーディーなどの対戦で負けるカード同士の対戦の裁定、マジカルシルクハットや時の魔術師のモンスター指定効果でキャラクターのカードを対象に出来るか等々の、判断が難しい裁定も取り決めがされていた。
エピソード
遊戯王カードダスが発売された頃、私の周りではMTG(マジックザギャザリング)が流行っていて、私もみんなとマジックをやっていたのですが、ウルザブロックという凶悪なエキスパンションが始まり、理不尽なコンボから逃げるように他のカードゲームにも手を出すようになりました。
そんな時に、偶然近所のデパートで遊戯王のカードダスを発見し、当時のマジック仲間と一緒に遊んでみる事にしたのが、バンダイ遊戯王にふれる事になったきっかけです。
カードダスのみ(カード単体)の販売でルールマニュアル等はどこにもなく、当時パソコンや携帯電話が身近な時代ではなかったのでネット検索もできず、ルールが分からない状態だったのですが、カード1枚1枚にルールが記載されていて、これを追いながら、当時連載中だった遊戯王のマジック&ウィザーズのようなルールで適当に友達とルールを決めて遊んでいた記憶があります。
当時は学生だったのでお小遣いからちょっとずつカードを集めていました。
ちょこちょこ買って、ノースリーブでプレイしていて、途中で飽きて、最終的には手裏剣みたいにカードを投げ合うみたいなことをしていた記憶があります。
確かこの時、「滅びのバーストストリーーームっ!!」みたいに技名を叫びながら普通にレアカードとかも投げ合っていて、最終的には作品を飛び出し「風華円舞陣(ふうかえんぶじん)」でカードをバラまき、プラスチックのバットでカードをアバンストラッシュしていました。
そんな事をやっていたので、当時のカードって状態が良いと高くなるんだなぁと、大人になった今、しみじみ感じています。
高額なエラーカード
バンダイの遊戯王を知っている方には有名ですが、
こちらのカード、状態にもよりますが、1枚1万円以上します。
一見、普通のコモンカードに見えますが、実はこちらエラーカード。
正しくは「火器付機甲鎧 昆虫人間」というカード名なのですが、
「レーザー砲機甲鎧付き昆虫人間」という間違った表記になっています。
エラーカードはまだ存在していて、
こちら正しくは「ハーピィ・レディ1」なのですが、表記が「ハーピー・レディ1」に。
私の体感的にこちらのカードの方が見ないので、恐らく相場もこちらの方が高くなっているかと思います。
知らない人にとっては本当にただのコモンカードに見えるので、もしかしたらストレージとかに眠っているかもしれません。
あっ、ちなみに以下のメタルガーディアンもルールの記載部分(カードNo.的に前後の順番)が間違っているのですが、
恐らく流通枚数的に極端に少ないものがないため、こちらはプレミア的な価値がついていないのではないかと思います。
最強デッキ
バンダイ版の遊戯王ですが、公式のルールそのままであれば、間違いなく最強デッキは「エクゾディア」です。
封印されしエクゾディアの「エクゾディアの5種類のパーツをすべて手札に揃えたらその時点で勝利が決定。」という特別ルールから、揃えればその瞬間勝ちとなります。それまでに倒した星の数の合計値などは関係なくなります。
「⑧お互いの山札が無くなるまで、毎回これを繰り返す。」というルールから、山札を全て引けることが確定しているので、絶対にエクゾディアは揃います(例外あり後述)。
そしてデッキに同名カードの枚数制限がないため、エクゾディアパーツ5種とドロー加速できる「武藤遊戯(先読み)」の6種だけ入れたデッキが、公式のルールだけであれば、理論上最強となるはずです。
しかし、やはり対戦となると、デッキに投入できる同一カードの枚数制限や、強力なカードへの制限など、それなりにルールを整備したローカルルールが適用されていたため、当時の非公式大会などでは、エクゾディアパーツ各1、同名カード3枚まで等の制限がかけられていました。
そんな制限がされた大会でも、エクゾディアが使用できるルールであれば、やはりエクゾディアは強く、当時は多くの方が使用していたデッキでした。
エクゾディアパーツを早く揃えるために「武藤遊戯(先読み)」と、その遊戯を使いまわせる「真崎杏子(優しさ)」をフル投入してドロー加速するという構築が多かったように思います。
私が対戦会に参加した頃は、上記のようなエクゾディアデッキが流行っていたので、対策札のシャーディーもよくみました。
一応シャーディーでエクゾディアパーツを狩れるのですが、シャーディーの効果自体が空振る事や、狩られたパーツを死者蘇生で回収するという対処法もあったので、完全な対策とは言えませんでした。
そんな中、私は見たことがないですが、倒した星の数をリードした状態で、「真崎杏子(優しさ)」で「真崎杏子(優しさ)」を対象にするという行為を制限時間いっぱい繰り返すというデッキがあったようです。
これで制限時間切れを狙い、倒した星の数が多いから勝ちになると。
このことから、後に「真崎杏子(優しさ)」の同名蘇生が禁止されたらしいのですが、すごい事を思いつく人がいるなぁと感心してしまいました。
強力なカードたち
私が使っててかなり強い印象が残っているカードたちを以下にまとめてみました。
エクゾディア…前述した通り、揃えればゲーム勝利は強すぎます。
真崎杏子(優しさ)…使用したカードをコピーできるので中盤以降は最強札に。
武藤遊戯(先読み)…唯一無二のドロソ。
武藤遊戯(闇のゲーム)…問答無用で戦闘勝ちは強い。
マジカルシルクハット…後だしじゃんけん強い。
本田ヒロト…星0なので事実上負けないカード。戦闘で必ず負けるという点も裁定により武藤遊戯(先読み)等をすかせる事も出来る。
カタパルト・タートル…手札から捨てる事で攻撃力+1000でき強引に星をとれる。
死者蘇生…強いモンスター再利用やエクゾディアパーツ回収にも役立つ。
メタル・ガーディアン…星6で守備力2800という素晴らしいスペック。
鎧武者ゾンビ…星4で攻撃力2400という素晴らしいスペック。野坂ミホに勝てるという点も良い。
攻撃力か守備力どちらかが2600以上のカード…2500が意識するラインなので単体で2600以上は基本優秀。
謎効果モンスター
言ってしまえば、ざくっとしたルールのカードゲームなので、ルールや細かい裁定で不明なところは多いのですが、こいつの特別ルールが一番謎です。
-海月-ジェリー・フィッシュ
その特別ルールは、
「雷属性のモンスターには負けない。」
そもそもこのカードゲーム、属性というステータスが無いのです。
それに対して負けないと書かれている…
ちなみに可能性があるとしたら、恐らく「雷魔神-サンガ」「デーモンの召喚」「エレキッズ」あたりかなぁと思うのですが、果たして…
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